福井保久の二十四節気考

今年の1月20日は旧暦で12月9日、この日は大寒(二十四節気)です。

冬至の頃と比べると、一段と寒さがきつく、サツマイモにも人にも厳しい時季を迎えています。
神様は意地悪なので、このどちらにも厳しい試練を与えそれを乗り越えないと、最高の干し芋をプレゼントしてくれません。
そうです。この一年で最も寒いこの時季に頑張って作る干し芋こそが、干し芋の真骨頂です。

サツマイモは寒さから身を守るために自らのデンプンを糖に変えます。
傷んでしまうギリギリまでそれをします。
凍てつく早朝の蒸かし作業も、暗くなるまで続ける干し場の外回りの作業も、つらい仕事ですが、サツマイモが最高の干し芋に成るように頑張る手助けをしているのだから力が湧きます。
そして、今だから、一年のうちの今しか本当に美味しい干し芋ができないのだからということは、やってやろうという気概になります。

大寒前後の一ヶ月が干し芋作りの真剣勝負です。

福井 保久